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武蔵浦和の旧部長公舎にてさいたまトリエンナーレの作品展示が行われていました。

会期 2016年9月24日(土)~12月11日(日)[79日間]

すでに終わってしまった展示ですが、鈴木桃子さんの作品がとにかく凄かったので紹介させてください。

描いた作品を最後にみんなで消していく作品。

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入り口には大量の消しゴムがありました
これで、作品を描き終えたら、消しちゃうんです
壁に書いた絵を、消しちゃう。

それはとてもむなしいような、後ろめたいような、



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《アンタイトルド・ドローイング・プロジェクト》
「BECOMING」というテーマのもと、鉛筆によるドローイングで構成されたインスタレーション作品。真白な壁から始まったドローイングはやがて壮大な宇宙の生命のサイクルとなり、最後に何もない空間「形のない宇宙」に帰っていく。

2階の真っ白な部屋にひとり、「先生」が絵を描いているのです。

「作家には話しかけないでください」とのことでした

1度に2階に上がれる人数には上限があり、玄関でしばし待ちました。


ここは精神と時の部屋・・・
 
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2階にあがると、そこは真っ白な空間でした。
そこに1人の女性が絵を描いていたんです。

ただ黙々と。

繊細な絵を。

1日中描いていた。


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床には画材が散らばっていました

先生はそんな画材の散らばりも、
外野の視線も全く気にしないかのように、絵を描いていました


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たくさん転がっていた、シャーペンの芯

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じっと近づいて見ると驚くほど繊細な絵です

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この時すでに作品は消し込みがされていたのか、床にはケシカスが。

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一日中ここで過ごしていたら、頭がおかしくなりそうです
真っ白な空間
時間の感覚もなにもかもが狂いそうでした

精神と時の部屋はドラゴンボールに登場する異空間


真っ白で何も無い世界。
時間の流れが外界とは違い、外界での1日が、この部屋の中では1年(365日)に相当する。
短期間でパワーアップできる、修行に最適な環境。(精神と時の部屋 はてなキーワード)

先生はここで修行をしているのかもしれない。
 
何回かワークショップがあって、作家さんのトークショーもあったのですが
スケジュールが合わず行けませんでした
みんなで消し込みを行う際も、再訪したかったのですがなかなか行けず・・・でした

あの日あの時みた空間は、もうそこには存在していなくて。
万物はこのようにして移り変わっていく。

この作品の最後を見届けたかったなあ~!

さいたまトリエンナーレはもう終了してしまったのですが、パンフレットが埼玉の書店で販売されています



これを見るとまた思い出しますね

見たかった!
知らなかった!という方、本を見て、雰囲気だけでも味わっていただけたらと思います

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